上達の近道は“メモ魔”
私は職人になりたくて、高校に来ていたイスルギの求人を見て、左官職人になろうと思いました。職人の世界は「見て覚えろ」みたいなイメージが強く、あまり教えてもらえない印象がありました。でもイスルギには付属技能専門校があり、基礎から教えてもらえる安心感があったことが入社の決め手です。
左官の仕事のやりがいは、“技術に天井がない”ところです。塗った時はうまくできたと思っても、次の日乾いたのを見てみると、ちょっとイメージと違ったりして、左官は奥が深いなと感じます。現場では「もっとうまくなるには」「もっときれいにするためには」「もっと早くするためには」どうしたらいいかを常に考えて仕事をしています。そしてまた同じ仕事をした時に、以前考えたことを思い出していかに生かしていくか、その繰り返しが大切です。私は休憩時間にスマホを使ったり、手書きしたりして、よくメモを取っています。なるべく文字にして書くことで、手の感覚や材料の配合を覚えたり、後からすぐ見返せたりすることができるからです。
毎年女性が入社しています。私はこれまで仕事をしてきて女性が建設現場で働くことに不便を感じたことはありません。女性更衣室がある現場や女性用お手洗いのある現場に行かせてくれたりして、会社が配慮してくれていると感じます。個人的には、女性の職人がもっと増えたらうれしいですね。
新しい支店社屋が楽しみ
自慢の仕事は「スターバックスコーヒー福井春江店」です。店内は私がコテで押さえて仕上げたコンクリート打ちっ放しの床で、私の仕事がお客さんに見えるんです。地元の友達が見てくれて、SNSなどで連絡してくれた時にはとても誇らしかったですね。
先輩には気さくな職人さんが多く、年の離れた先輩からも気軽に話しかけてもらっています。給料は、同級生と比べてもいいですね。資格を取ると、さらに給料が上がります。いま、福井支店(寮含む)を新築しており、新しくきれいな職場になるのが楽しみです。
イスルギは100年以上の歴史があって、昔からの技術を後世に継承することに誇りを持った職人が集う会社です。これまで積み重ねてきて知識や経験をもとに、新しい技術を生み出すことで、長い歴史を紡いできたのだと思います。私の目標は先輩たちの技術を見て、その技術を習得するだけではなくて、技術を後輩に継承していく職人になることです。左官に興味のある人はどんどんこの世界に入ってきてください。
キャリアステップ
2018年
入社。技能専門校を経て、福井支店に配属
2019年
旅館の現場で初めて漆喰塗りの作業
2020年
職長研修に参加し資格取得
2022年
4年間の訓練期間を終え、一人前の職人扱いとなる